オスのヒヨコの殺処分に関する要望
農林水産大臣 宮下一郎殿
日本では毎年約1億1千万羽のオスのヒヨコが残酷に殺されていることを知り、衝撃を受けました。卵を産まないオスのヒヨコは畜産業にとっては不要なため、生まれたその日に殺される、ということです。この不都合な真実は今まで隠され続けてきたため、日本人の大半は知らないと思われますが、こんなにも非人道的なことが許されるのでしょうか?日本では殺処分の方法も、海外のようにシュレッダーによる一瞬で死に至るものではなく、最も長く苦しむ残酷極まりない方法です。(ゴミとして山積みにして捨て、窒息死または圧死させる。)ドイツではすでにオスのヒヨコの殺処分は禁止されており、フランスは今年中に禁止になります。イタリアも2026年から禁止すると決定しました。ドイツなどの企業が、卵の段階でオスを判別する方法を開発し、オスを殺さない卵ももう出回っています。世界は人道的な方法を求めて急速に技術革新をしているにも関わらず、 日本は年間1億羽のオスのヒヨコを残酷に殺していることに何の疑問も持たないのでしょうか?日本の畜産動物福祉は『最低レベルのGランク』と世界動物保護協会(WAP)から評価されており、これは先進国として恥ずべき現状です。この残酷で非人道的なオスのヒヨコの殺処分は、これからの日本の未来を担う子ども達の倫理観、道徳観を破綻させるものです。一日も早くドイツを見倣い、この悪行を終わらせて下さるようくれぐれもお願い致します。日本が、一番の弱者である動物に対しても思いやりのある国となることを心から願っています。食鳥処理場における問題の改善の要望
厚生労働大臣 加藤勝信殿食鳥処理場における採卵鶏の残酷な扱いについて知りました。屠殺されるのを待たされている採卵鶏達が、身動きの取れない極狭なコンテナの中にぎゅうぎゅうに詰め込まれた状態で夜間放置されている、という現状についてです。中には羽を挟まれたまま、全く身動きがとれず、餌はもちろん、水も与えられずに、運搬から72時間も閉じ込められているケースもあるといいます。コンテナの中で重なり合い、上からは仲間の糞尿や割れた卵が降って来たり、夏にはウジが湧くこともあるそうで、このような状況は拷問と言っても過言ではないのではないかと思います。我々消費者は、畜産動物がこのような拷問的な扱いをされていることは今まで全く知る機会が無く、畜産動物の様々な生き地獄をSNSで初めて知り、大変ショックを受けています。畜産動物にも人間と同じように痛覚も感情もあります。日本の採卵鶏の90%以上は、生きている間もくちばしを焼き切られ、羽も広げられない極狭なバタリーケージに閉じ込めっぱなしにさせられ、強制換羽のために2週間も絶食させられ、砂浴びも日光に当たることもできず、薬まみれの生き地獄のような扱いを受けています。このような扱いは『命に感謝していただく』などと到底言える状態ではありません。この食鳥処理場の問題は、以前国会でも堀越啓仁元議員が問題提起なさいましたが、このような状況を一刻も早く改善していただきたいです。各省庁が改善を促す通知を出してから2年以上が経過しているそうですが、いまだに夜間放置が毎日のように行われているのが現状です。この非倫理的で残酷な現状を是非とも重く受け止めていただき、これ以上の苦しみを畜産動物に強いることの無いように、しっかりと管理、監督していただくようお願い申し上げます。日本は畜産動物のアニマルウェルフェアのランキングが世界の中でも最低レベルのGランクだということも本当に情けない恥ずべきことです。厚労省が環境省、農水省と連携し合って一刻も早く改善に努めて下さるよう、何卒宜しくお願い申し上げます。生きたまま茹で殺される鶏問題改善の要望
厚生労働大臣 加藤勝信殿
環境大臣 西村明宏殿日本では食鳥処理場において、鶏を生きたまま熱湯に入れて茹で殺している、という恐ろしい事実を知りました。厚生労働省の統計データによると、2020年度では543,372羽、2021年度では558,181羽が茹で殺されたとのことで、過去最高の数字となり、改善どころか悪化していると知り衝撃を受けました。生きたまま茹で殺すというのは、屠殺の際に首を斬ることに失敗して失血死させきれず、生きたまま次の工程である湯漬けに進んでしまった事により起きているそうですが、日本のこの数字はアメリカの72倍の数とのことです。国際医科学団体協議会は『人間に対して苦痛を引き起こす行為は、全ての脊椎動物にも苦痛を引き起こすと想定する必要がある』と述べています。当然ながら鶏も脊椎動物です。生きたまま62度の熱湯に入れられ、全身を大火傷し溺死させられる苦しみが、いかに想像を絶する凄まじい苦しみであるか容易に想像できるはずだと思います。イギリスではこのように茹で殺せば、屠殺場の経営者は罰せられるそうです。何故日本はこんなにも畜産動物に対しての配慮が欠如しているのでしょうか?いまだにバタリーケージや妊娠ストールの使用率が90%以上であることを見てもわかるように、他の先進国と比べ相当な遅れをとっており、先進国として恥ずべき現状であると思います。世界動物保健機関OIEの規約では『血管切開後は、少なくとも30秒間、又はいかなる場合であっても全脳幹反射が停止するまで、動物に対し熱湯処理又は加工処理を行わないこと』『意識がある又は生きた鳥が、熱湯処理タンクに入ることがないよう、あらゆる努力がなされること』と強く書かれており、また『作業者は放血の間中、動物を観察し、検査し、動物にアクセスすることができるものとする。意識を回復する徴候を示す動物は、再びスタニングすること』とし、放血時間の間にも監視を行うことを明示しています。日本ではこのような『あらゆる努力』はなされていないのではないでしょうか?ただちにこの現状を改善するために、具体的に指導して下さい。この現状が放置され、悪化していることは、国や行政の怠慢、監督不行き届きであると言わざるを得ません。そもそもほとんどの食鳥処理場でガススタニングが行われていないことが根本的な問題ですが、まずはOIEの規約に従い『あらゆる努力』をするように早急に各都道府県行政を通して通達を行なって下さい。動物を生きたまま茹で殺すなどという非倫理的、非人道的な屠殺が許されるはずがありません。日本が一番の弱者である動物に対しても配慮のある国となるよう、厚労省と環境省が連携を取り合ってご尽力下さることを心よりお願い申し上げます。鶏の飼養管理に関する要望
日頃より国民のためにご尽力いただきまして、深く感謝申し上げます。 採卵鶏のバタリーケージについて下記の最後に要望がございますので、ご配慮を賜りますようお願い申し上げます。
A.ケージ飼育による苦しみ採卵鶏の祖先赤色野鶏は、年間20個程の産卵でしたが、品種改変を重ね、今では年間300個程産卵しています。採卵効率に特化した改変の結果、骨粗鬆症による骨折、脱臼、卵管と卵巣の使い過ぎによる生殖器障害。超過密飼育による病気、感染症、ストレス、羽毛の摩耗。バタリーケージは金網でできていますが、鶏の足は角質化、裂傷、病変、爪の過度の伸長等、日々苦しい状況です。1羽あたり370から430平方センチメートルの広さしかないので、当然羽も広げられず運動は全くできません。卵殻にカルシウムを取られるため骨粗鬆症は悪化し、骨折等で急性、慢性の痛みで多くの鶏は苦しみます。また巣作り、地面をクチバシでつつく、爪で土を掻き餌を探す、砂遊びをする、止まり木で寝る等、全くできません。苦しみと共に本来の行動の自由が失われてもいます。B.デビーク鶏同士の喧嘩を防ぐ目的で、嘴を切るデビークも行われています。9割以上の農家で行われており、それらは電気加温式断嘴器での無麻酔切断となり、複雑な神経が通っているため出血、その後の慢性的な痛みを伴います。痛みが少ないとされている赤外線による切断もあり、少数の農家で行われていますが、数週間は痛みが続くことが行動学的に証拠が提示されています。 鶏同士のつつき合い、闘争は、止まり木、巣箱、ブロック、藁、木屑の設置や飼育密度を低くする等防ぐ方法はいくらでもあります。オーストラリア、スイス、ノルウェー、フィンランド、スウェーデン等禁止の国も多数あります。C.サルモネラ菌サルモネラ菌発生率は、ケージ飼育が高いことは複数の研究により明らかにされています。D.強制換羽日本の採卵鶏農家の66%は、強制換羽あるいは低栄養の餌にする換羽誘導を行っています。2週間の間に餓死する鶏もいます。羽がほぼ抜け落ち、生え変わる時に採卵能力が上がる習性を生かして行われますが、虐待であることは明らかです。強制換羽を行なっている鶏は、通常飼育の鶏よりも死亡率が高くなっています。E.薬剤耐性菌過密飼育の畜産動物の餌に抗生物質を大量に入れるため、薬剤耐性菌を作り出します。それを食べる人間にも薬が効かなくなる悪影響があり、OECDによると、世界全体で毎年推定70万人死亡していると言われます。F.世界の動きEUは既にバタリーケージからエンリッジドケージへの移行は2012年に完了してますが、それ以降平飼いや放牧に移行が進み、2019年時点では実に52.2%までケージフリーが達成されています。更に畜産動物のケージ廃止は欧州委員会で審議され、2023年末までに禁止法案を作成するとしています。G.日本の国会での審議農林水産省は、過去の国会質疑応答にて、石垣のり子議員や堀越啓仁元議員の、採卵鶏アニマルウェルフェアを求めた質問に対し「バタリーケージは、5つの自由の中では、苦痛、傷病、疾病からの自由にもつながるものだ」との答弁がありましたが、エビデンスは示されませんでした。バタリーケージでの鶏の苦痛を考えると、農林水産省の言葉は全く理解できないものです。 日本の一人当たりの卵の消費量は、世界第2位。国内での肉消費量は鶏肉が1位。しかし虐待ともいえる飼育方法がほとんどです。WAPが定める畜産動物福祉は日本はGランクです。形式だけではないSDGsを畜産にこそ進めるべきと考えます。 国連環境計画でも、現在の人獣共通感染症に関与する大多数の動物が、接触率の高い畜産動物としています。人為的要因の一つが動物性タンパク質の需要の高まりと、それに伴う持続不可能な集約畜産であると指摘しています。国会で審議していただきたいこと1.バタリーケージの廃止2.デビークの廃止3.強制換羽の廃止4.動物福祉への国家予算の拡充5.平飼い、エンリッジドケージへ移行推進と、移行する際の補助金6.OIEの基準、規約の周知7.アニマルウェルフェアに特化した法規制。より厳しい飼養基準と、屠殺前の廃鶏長時間放置等、屠殺時ガススタニングをする等のルール作り8.環境省、農林水産省だけでなく、是非厚生労働省も連携をとって産業動物のアニマルウェルフェアを連携して進める以上を強く要望致します。件名 豚の飼養管理についての要望
日本の豚の飼養には問題が多々あると考えます。
【妊娠ストール】母豚は、初回の種付けの後妊娠してから屠殺されるまで3〜5年ほどの間、24時間、妊娠ストールという檻に閉じ込められています。飼養管理指針の幅60cm、奥行き180cmは、体の大きさギリギリで、真横も向けない状態です。ストレスは大きく異常行動をしたり、鬱になり無反応になったりします。 豚は知能が高く綺麗好きで、本来群れで生活し、仲間意識の強い動物です。人間の3〜4才の知能を持つと言われています。 分娩ストールに移されても結局子豚に檻越しにお乳を与え、3週間経つと取り上げられてしまいます。狭さゆえ赤ちゃんを踏み潰してしまうことも珍しくありません。その後一時的に、わずか4〜8畳のフリーストールで複数頭と過ごしますが、すぐ種付けがあり、妊娠ストールへ…の繰り返しです。平均年2.2産ですが、アニマルウェルフェアへの配慮は全く感じられません。 91.6%の養豚農家がそれを使用しています。 世界各国では禁止の国が多く、EU、アメリカ(8州は既に廃止、準備期間多数)、スイス、ニュージーランド、オーストラリア、カナダ、南アフリカ共和国等で、ブラジル、イスラエルも段階的に廃止を約束しています。 母豚を屋外で飼育している割合はEUで10%、イギリスでは40%にものぼるそうです。【断尾】子豚は生後3日前後で、88.2%の養豚農家で無麻酔で尻尾を切られています。尾かじりを防ぐ為ですが、完全禁止のフィンランドでは、藁や麻袋等豚にとって良い環境を整えることにより、かなり低く抑えられているそうです。【去勢】無麻酔でメスで切りこみを入れ睾丸を引きちぎるという去勢は97.3%の養豚農家で行われています。もちろん痛みを伴いますので、子豚は苦しみます。 雄の豚を去勢する理由は、成長に伴い雄独特の匂いが出てしまうからですが、免疫学的去勢製剤インプロバックを使用すれば防げます。心的外傷や腹膜炎で死ぬことも防げますし、睾丸除去による免疫力低下も防げます。2010年に日本でも認可済みですが、経費の問題で使用する農家はほとんど見られません。 そもそもオス臭が始まる7ヶ月になる手前の6ヶ月になった段階で屠殺されるので問題はなく、イギリス、スペイン、ポルトガルでは去勢を行なっていません。イギリスは分娩前後以外の時期の母豚と子豚で屋外飼育されたものは、屋外飼育表示がされ、高値で取り引きされています。【歯の切断】63.6%の農家で行われていますが(8本が多い)切断された歯の92%に神経感染症が起こっています。【殺処分方法】 病気や生育不良の子豚は消毒液(パコマ)を心臓に注入して殺す方法が多くとられますが、30秒ほどで動かなくなっても筋弛緩作用のためで、実際には5分ほど苦しみ窒息で死亡しています。豚熱の時もその方法をとる自治体が多く、大きな問題と言えます。米国では禁止されています。安価ゆえ行われますが、アニマルウェルフェアへの配慮は全く感じられません。日本で何故アニマルウェルフェアが進まないか。原因は多岐に渡りますが、生産者側の問題の一つに、価格があります。 出荷し市場では「言い値」での取引になるので、「アニマルウェルフェアに配慮した肉」という付加価値は考慮されません。個人で販売ルートを模索し、継続して安定した収入を得るのは困難な作業になります。 一般の養豚農家はできる限り経費を削減する努力をすることになり、過密飼育にならざるを得ないという側面もあるかと思います。畜産業界への交付金として日本では「強い農業・担い手づくり総合支援交付金」「畜産クラスター」がありますが、いずれも妊娠ストールが含まれた施設を建設する時に補助するものです。OIE(世界動物保健機関)は2018年に、できるだけ群れ飼育するように提言してます。 このままではいつまで経っても世界動物保護協会の、日本の畜産動物福祉の評価が最低ランクGから抜け出せないと考えます。【要望】1.アニマルウェルフェアに配慮した飼養基準の見直し(より良い飼養環境、去勢をするならインプロバック推奨)と、養豚場への年数回の査察する仕組み作り2.フリーストールへの移行啓発3.妊娠ストールからフリーストールへの転換を移行する際の補助金4.殺処分方法の見直し(消毒剤は禁止)5.アニマルウェルフェアに配慮した養豚家に持続的に補助金を出す以上を要望致します。持続可能な畜産業とするためにも、OIE(国際獣疫事務局)が定めている5つの自由を踏まえて、是非妊娠ストール廃止に向けての議論をしていただけますようお願い申し上げます。農林水産大臣 宮下一郎殿
生乳の余剰生産を防ぐために、国は3月以降、乳牛を処分すれば1頭当たり15万円の助成金を出す政策を実施しています。
22年度の補正予算に50億円分を計上し、年間で最大4万頭の処分を見込んでいるとのことですが、このような動物の命を軽視した政策に断固反対致します。畜産動物は人間のために使い捨てられる道具ではありません。一頭一頭が唯一無二の命です。そして畜産動物は、人間に全く抵抗することのできない一番の弱者です。日本は弱者を守ることをせず、不要になれば殺してしまうような冷酷な国に、いつからなってしまったのでしょうか?この非倫理的、非人道的な政策を子ども達にどう説明するつもりなのでしょう。政府がこのように命を軽視する政策を実施しながら、子ども達にどのように命の大切さを教育することができるのでしょう。この政策が、子ども達の倫理観、道徳観の育成に与える悪影響を直ちに考えるべきではありませんか?また、採卵鶏の殺処分にも補助金が出されており、2020年度には卵の価格が下がり過ぎるのを阻止するために、1,425万羽もの採卵鶏が殺処分され、そのために16億3千万円が支払われたとのことです。このような非倫理的で無茶苦茶な補助金のために、我々国民が汗水垂らして働いて納めた血税を使われることには、非常に憤りを覚え、到底許すことはできません。補助金とは畜産動物の殺処分のために出すものでは決してありません。畜産動物は道具や機械ではありませんから、牛乳や卵の生産が安定的でないことは自然なことであり、国民もそれを受け入れるべきです。今の時代は牛乳や卵が手に入らなくとも、植物性ミルクや植物性の代替肉などで必要な栄養を補うことができます。畜産動物を殺してまで安定供給する必要性は皆無です。直ちにこの非倫理的な補助金制度を見直し、我々国民の納得のいく血税の使い方を検討して下さい。これからの日本の未来を担う子ども達の倫理観、道徳観を破綻させるような補助金は、即刻廃止して下さい。
- Instagram
- 動物・ペット
- Twitter
- ペット・動物